2022年9月30日
子どものいる風景~元気出してね カマキリ~(園長より)
爽やかな秋の風が心地よく吹く朝、園門にいると、子どもたちはイモムシなど様々な虫を持って来て見せてくれます。元気な虫の季節は続きます。年中のA君が「園長先生見て」とカマキリを持ってきました。なんだか弱っていて動いていません。本来ならカマをきゅっと構えて向かってくるのですが、じっとしています。「元気がないね」と、A君。周りのお友だちも心配そうです。お腹の辺りを見ると、膨らんでいて何か出ていました。私が「もしかしたら、卵を産むのかな」と言うと、へーと、不思議そうな顔で眺めています。「元気出してね」と言うと、子どもたちも「元気出してね~」と、カマキリに優しく呟きました。その後、園庭にある草を可愛い手でちぎって、容器に敷いてあげました。カマキリをそっと上に乗せてあげると、気持ちよさそうに草のお布団でスヤスヤでした。
卵を産むと、虫たちは死んで土に還っていきます。短い一生をひたむきに生きて、命のバトンを繋ぐ虫たち。子どもたちは、そんな輝く命を温かく見つめ、大切にしていました。近くでは年長さんがリレーの練習をしています。「~ちゃん頑張って!」の声が、秋空いっぱいに響き渡っていました。
(カマキリのお部屋を作ってあげました)
(園庭で仲良く遊ぶ子どもたち)