2024年11月1日
ぬくもり ありがとう(園長より)
♪どんぐりころころどんぶりこ…♪楽しいどんぐりの歌が聴こえてきそうなこの頃です。少しずつ周りの木々が紅葉し始め、秋の深まりを感じています。保護者の皆様には、日頃よりご支援いただき感謝申し上げます。
私が職員室にいると、時々、年少のA子ちゃんが「園長先生」と言って、傍に来て黙ってじっと私を見つめてくれます。きれいな目で見つめてもらうと、ドキッとしながらも幸せな瞬間です。手品をしてあげると、ニコッと可愛いですね。疲れが取れるようです。最近、新しい土が園庭の築山に入りました。ビニールシートを上に覆うと子どもたちは、その上に登ってキャーキャー言いながら遊びます。お尻で滑ったり、転がったり、うつ伏せになって滑ったりです。私も行くと「園長先生」と言って、抱きついてきます。一緒にスーッと滑りました。他の子たちも次々に寄ってきてぬくもりが伝わりました。みんなワイワイ言いながら、子どもたちは無邪気に遊んでいました。明るく元気な子どもたち。今というこの瞬間、自分を出して輝いていました。
最近、比叡山の千日回峰行を2度満行された酒井雄哉さんの本「一日一生」を読みました。いいなあと感じた箇所がありましたので紹介します。【子どもはみんなわがままだけど、けんかしたり泣いたり我慢したりしているうちに、だんだん人の気持ちが分かってくる。おぶったりおぶわれたりしてな。くっつき合って寝たり。そういうぬくもりから、なんともいえない、伝わるものがあるんだな。そうして、だんだんだんだんと、心が育っていくものなんじゃないかな。比叡山を歩いていると、猿がいっぱいいるけど、母猿によく小さいのがしがみついている。人も動物も同じ、ぬくもりで繋がっているんだな。子どものころに、親子や子ども同士でしっかりと触れ合えるといいよな】
子どもたちは、日々様々な経験をして育っています。子どもは、やっぱり「人と人とのぬくもり」で育つのですね。温かい言葉には「ぬくもり」を感じますし、ちょっとしたハイタッチでもお互い「ぬくもり」が伝わります。優しく手を振るだけでも、見つめるだけでも、いろんな「ぬくもり」の伝え方はあります。子どもたちが「園長先生」と私をしっかり見つめて呼んでくれるのも、本当に最高の「ぬくもり」です。いいなあ、幸せだなあ、ありがたいなあとつくづく思います。
秋の深まるこの頃、茜色の夕焼けも温かく柔らかく園舎を照らしていました。
(色づき始めた園庭の木々たち)